コピペで使えるAIディスカッション入門 【第1回】AIに「会議」をさせて、最強のアイデアを出す方法

Twelfth=12番目
AI執事「トゥエ」と学ぶ!中小企業のためのやさしい生成AI活用術
2025.12.01

更新:2025/12/05

新しい企画や施策を考えるたびに、
ひとりでホワイトボードの前でうーん…と唸っていませんか?
同僚も上司も忙しくて、相談する時間もない。会議を開いても、いつもの顔ぶれ・いつもの意見。
そんな「一人でぐるぐる悩む時間」を、今日からAIに会議してもらう時間に変えてみましょう。

キャラクター紹介

生成AI執事トゥエ

生成AI執事

優しく、好奇心旺盛に成長する「学習型」執事。博士がトゥエに与えた最大のミッションが「人間を理解すること」

まりの

伝統ある洋菓子店で働く広報・PR

横浜で長年愛されてきた商品の魅力を再発掘し、WebやSNSを通じて新しい顧客層に届けるのがミッション

まりの

新しい企画を考えないといけないんですけど、

  • いい案が思いつかない
  • A案とB案のどっちがいいか決めきれない

って、一人でぐるぐる悩んじゃうんですよね…。

お悩み – 「また一人で悩んでる…」から卒業しませんか?

生成AI執事トゥエ

お任せください。
お一人で抱え込んでしまうその時間、もったいないかもしれません。

まりの

同僚に相談しようにも、みんな忙しそうで声をかけづらくて…。
会議を開いても、結局いつものメンバーで似たような意見ばかり出てくるんですよね。

生成AI執事トゥエ

でしたら、AIに“会議”をさせてしまうという方法はいかがでしょう。
GeminiやChatGPTなどのAIに、複数のキャラクター(人格)を与えて“AI同士で議論させる”のです。

まりの

AI同士で…会議? そんなこともできるんですか?

生成AI執事トゥエ

はい、実はとても有効な使い方なのです。
今日は、すぐに真似できる『AI脳内会議(AIが複数の仮想的な人格になりきって論議)』のやり方を、3つのパターンに分けてご紹介いたします。

なぜ「AI同士」で会話させるとすごいの?

まりの

でも、人間の会議と何が違うんでしょう?

生成AI執事トゥエ

人間が一人で考えると、どうしても自分の経験や思い込みの範囲内で考えてしまいますよね。
AIに複数の役割を与えて議論させると、次のようなメリットがございます。

  1. 忖度(そんたく)ゼロの意見が出る
    「上司の顔色」も「社内の空気」も読む必要がありません。
    かなり鋭い指摘や、思い切ったアイデアも平気で出してくれます。
  2. 1秒で「3人分」の知恵を借りられる
    「楽観的な人」「慎重な人」「経営者視点の人」など、
    普段そばにいないタイプの視点を、一瞬で呼び出せます。
  3. 疲れ知らずで、何度でも壁打ちできる
    「もう一回最初からやり直そう」が遠慮なく言えます。
    AIは文句も言わず、何度でも議論に付き合ってくれます。

まりの

なるほど…。なんだか“社外の優秀な相談役”を何人も雇うみたいですね。

生成AI執事トゥエ

まさにそのイメージです。
ではここから、明日から使える“鉄板の3パターン”を見てまいりましょう。

パターン①:アイデアが枯渇した時に。「オズボーンの会議室」

まりの

まずは“一切アイデアが浮かばないとき”に使えるやつが知りたいです…。

生成AI執事トゥエ

そんな時におすすめなのが、このパターン。
正反対の性格を持つAIたちに、ブレインストーミング(アイデア出し会議)をしてもらいます。

こんな場面で使えます
  • 新商品のアイデア出し
  • 社内イベントの企画
  • 業務効率化のアイデア探し など

※オズボーンとは、広告代理店の役員であったアレックス・F・オズボーンのこと。ブレインストーミングや「オズボーンのチェックリスト」といった発想法を考案したことで知られている。

コピペで使えるプロンプト

まりの

難しい設定は自信ないので、コピペできる形があると助かります…。

生成AI執事トゥエ

もちろんご用意しております。そのままAIに貼り付けてお使いください。

あなたは優秀なファシリテーターです。
以下の【テーマ】について、3名の人格になりきって議論を行い、アイデアを10個出してください。

# テーマ
[ ここにテーマを入力:例:予算1万円でできる、社員が喜ぶ社内イベントのアイデア ]

# 参加者
Aさん(ドリーマー):予算や実現性は無視して、夢のような楽しいアイデアばかり出す人。
Bさん(リアリスト):Aさんの意見を現実的に実現可能な形に落とし込む、真面目な実務家。
Cさん(ユニーク):業界の常識にとらわれない、変わった視点を持つ人。

# ルール
・お互いの意見を否定せず、どんどんアイデアを広げてください。
・会話形式で進めてください。
・最後に「アイデア10選」としてまとめてください。

※ファシリテーターとは、会議やグループワークを円滑に進行し、参加者の意見を引き出して合意形成を図る進行役のこと。

まりの

これをそのままGeminiとかChatGPTに貼ればいいんですね?

生成AI執事トゥエ

はい。[ ]の中だけ、あなたさまが考えたいテーマに書き換えていただければ大丈夫です。

パターン②:企画の甘さをチェックする。「鬼の批評家会議」

まりの

企画書やメール、だいたい書けたけど…
“これで大丈夫かな?”って不安になることも多いんですよね。

生成AI執事トゥエ

そういう時は、あえて“意地悪なチェック役”をAIにやってもらいましょう。
提出前にボコボコに批評してもらえば、仕上がりの精度がグッと上がります。

こんな場面で使えます
  • プレゼン資料の構成チェック
  • 重要なメールやチャットの送信前チェック
  • 新しいプロジェクト計画の“穴”探し

コピペで使えるプロンプト

あなたはプロの編集者です。
私の考えた【原案】に対して、以下の2名のレビュアーになりきって、
徹底的にブラッシュアップ(改善)の議論をしてください。

# 原案
[ ここに原案を入力:
例:来期の営業目標未達の理由と対策を書いた文章や、企画書の概要 ]

# 参加者
論理の鬼:数字や根拠がない部分を鋭く指摘する、厳しいコンサルタント。
心配性の法務:リスクや炎上要素、誤解を招く表現がないか厳しくチェックする人。

# ルール
・お世辞や社交辞令は一切不要です。
・「もっとこうすべき」という改善案を具体的に出してください。
・最後に、議論を踏まえた「修正版」を作成してください。

まりの

“お世辞いらないから、本音で直して!”ってお願いできるの、ちょっと気持ちいいですね(笑)

生成AI執事トゥエ

そうでございますね。AIなら、遠慮なく“鬼役”をお願いできます。

パターン③:迷って決められない時に。「取締役会の決断」

まりの

一番つらいのは、A案もB案もそれなりによくて、
“どっちもアリだからこそ決められない”ときですね…。

生成AI執事トゥエ

そのような場面では、AIに“模擬取締役会”を開いてもらいましょう。
社長・財務・現場、それぞれの視点から議論させて、最終的に1つに絞ってもらいます。

こんな場面で使えます
  • 導入するツールの選定(高機能なAか、安価でシンプルなBか)
  • トラブル対応の方針決定
  • プライベートな悩み(引っ越し先や大きな買い物の比較)など

コピペで使えるプロンプト

あなたは優秀な議長です。
以下の【悩み】について、A案とB案のどちらを採用すべきか、
3名の取締役で議論して結論を出してください。

# 悩み(選択肢)
[ ここに入力:
例:業務効率化ツールとして、
高機能で高価な「ツールA」か、
シンプルで安い「ツールB」のどちらを導入すべきか ]

# 参加者
CEO(社長):長期的な利益とブランド価値を最優先する。
CFO(財務担当):目先のコスト削減と、投資対効果(コスパ)を最優先する。
現場マネージャー:現場の使いやすさと、学習コスト(難しさ)を最優先する。

# ルール
・それぞれの立場で激論を交わしてください。
・議論は5ターン行います。
・最後に「結論」として、どちらを選ぶかとその理由を1つだけ断言してください。

まりの

“どっちもアリ”で止まっていたのが、ちゃんと“これで行こう”って言い切ってもらえるんですね。

生成AI執事トゥエ

はい。もちろん最終決定は まりのさま ご自身ですが、
“理由付きで1つに絞った案”を提示してもらえるだけでも、判断がぐっと楽になります。

まとめ:AIは「優秀な壁打ち相手」

まりの

一人で悩んでいた時間を、そのまま“AI会議”に変えられるんですね。

生成AI執事トゥエ

その通りでございます。
これまで止まっていた時間が、AIのおかげで“質の高い検討時間”に変わります。

  • アイデアが出ないときは → パターン①「オズボーンの会議室」
  • ちゃんとしてるか不安なときは → パターン②「鬼の批評家会議」
  • どちらを選ぶか迷うときは → パターン③「取締役会の決断」

まりの

最初はちょっと恥ずかしいけど…
AIたちが、私のテーマについて本気で議論し始めるの、ちょっと楽しそうです。

生成AI執事トゥエ

ぜひ一度、パターン①のアイデア出しからお試しくださいませ。
“その手があったか!”という発見が、きっといくつも見つかるはずです。」

この記事は2025年12月公開の記事です。技術の進化等により一部内容が異なることもございます。

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